40th Engineering

フリスクのCMをご存知ですか?日常の中にアイデアが降りてくる瞬間を切り取った傑作です。そんな「ピーン」とした瞬間を記録に残したくてブログを始めました。現状ほとんど買い物日記ですが。

アシックスのランニングシューズ(GT-3000)を買う。そしていかに私はすねの痛みから脱却したのか。

ずっとサッカーをしてきたから、走るのに抵抗はない。しかし、ジョギング、ランニングの類は嫌いだった。どこがおもしろいねん?って感じ。
 
友達にマラソンに誘われたこともあったけど、長くて10キロが限界。すぐに飽きてしまう。みんなよくやるなあ、って思ってた。
 
ところが、子どもができてから気持ちに変化が生まれた。週末、一人で考えごとをするのに、ジョギングはうってつけなのだ。家にいたら3人の子どもたちが間断なく飛び掛かってくるし、とはいえ喫茶店でのんびりするのも、カミさんに気が引ける。
 
「ちょっと一時間ほど走ってきていい?健康のために」というのは、なんとなく大義名分があるし、時間的にも「まあ、いいか」というお許しがでやすいのだった。
 
実際、健康の問題もあった。体重がどんどん増えてきた。仲間たちとサッカーをする頻度も、ここしばらくは半年に一回か二回。とてもじゃないが運動にならぬ。しかもうちには育ち盛りのわが子が三匹。負けじと食べる父。そりゃあ体重も増えるよねー。
 
僕は身長176㎝。ベストな体重は66から70kgくらいだと思っている。実際5年前はそのくらいだった。というかそもそも僕はやせ形で、社会人になったころは60kgを切っているくらいだったのだ!!!
 
ところがこの5年で一気に増えて、なんと現在84kg。ど、どうなってしまったんだ、俺、、、。
 
そんなわけで、ジョギング。
 
幸いなことに、僕は皇居の近くに住んでいる。皇族ではない。だから市民ランナーなら誰もが憧れる、、、憧れるのかな?皇居ランはOK。なんなら毎日走ってもいいくらい。
 
ということで始めましたよ、皇居ラン。そしてすぐに挫折しましたよ。なぜって?
 
すねが痛い。
 
心肺機能にはまったく問題ないんだけど、20分も走っているとすねが痛くて痛くて走るどころじゃなくなってくる。なにこれ?
 
体重が急激に増えたから?膝から下が悲鳴をあげているのだろうか?でもサッカーしていてすねがいたくなることなんて一度もないぞ。コンクリートだから??いや、以前もジョギングしたことあったけど、こんなことはなかったぞ。走り続けていたらいつか胸のこの痛み、なくなるのか??
 
それでしばらく痛みをこらえながら続けてみたのですが、いっこうに収まらない。うーむ、こまった。これは体重落ちるまで走るなということなのかな、、、。でも走らなきゃ痩せないしな、、、。
 
インターネットで調べてみた。シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)なる言葉が出てきた。無理をすると疲労骨折するみたい。うむう、、、でもどう考えても疲労骨折するほど走ってない。
 
すねの筋肉が不足しているから、という話も見つけた。しかしこれでもサッカーをずっとしてきた身。そりゃあ体重を支えきれなくなったというのはあるのかもしれないけど、、、。
 
腑に落ちないまま、数週間が過ぎた。その間、不定期に走ってはいたが、相変わらずすねは痛い。とても痛い。
 
どうしようかと悩んだ挙句、Facebookでつながっている大学時代の友人が結構走っていることを思い出した。連絡を取ってみる。返事はすぐに返ってきた。
 
「靴が悪いんじゃねーの?」
 
ほう、そう来たか。そのとき使っていたシューズは、ラン専用というわけではないが、スポーツタイプのものだった。ブランドもしっかりしている。誤解を与えないようにぼかしていうと、ナイキかアディダスニューバランスかプーマかミズノかリーボックのどれか。元々はジム通いのために購入したものだった。ジム通ってないけど。
 
「うーん、別に変な靴履いてないけど」
 
「なんか思い当たるところない?なんでもいいから」
 
「うーん、、、、まあ少しサイズは大きいかな」
 
「謎はすべて解けた」
 
コナンかよ。
 
 
 
 
いや金田一かよ。
 
 
 
「悪いことは言わんから、ジャストのシューズにしなって。しかもラン専用の。マジで」
 
「いや、でも大きいっていってもそこまでじゃないし、結構高かったし、ルックスも気に入っているし」
 
「いやだからマジで」
 
以上数回繰り返して、しようがないから、ランニングシューズを買うことにした。
 
「絶対ネットで買うなよ。必ず試着して買えよ」
 
「わかったよ」
 
こういうとき、僕は自分を追い込むタイプ。やめられないように高いものを買うってことね。とはいえスポーツシューズで2万を超えるという選択肢は僕の辞書にないので、1万円半ばのアシックス、GT-3000というのを買ってみた。結構試し履きしたよ!
 
で、さっそく皇居の周りを走ってみた。そしたらね、すね、痛くないのよ!!なにこれ、アシックスすげー!!!
 
…と書いて、早速アシックスを買ってしまう人が万が一いないとも限らないので、種明かしを先にしておくと、たしかにアシックスすげーなんだけど、すねが痛くなかったのは、友人のもう一つのアドバイスがあったから。
 
「ジャストのシューズ履いてさ。それでできるだけ足首の力抜いて走ってみな。たぶん足首に力が入りすぎているんだよ」
 
そう。僕は足首に力が入りすぎていたのだった。
 
どういうことかというと、どうも僕は無意識のうちにつま先を少し上げて走っていたらしい。つま先を上げるとすねにわずかに力が入りますよね。それが走っている途中で積み重なって、痛みにつながっていったようだ。意識的につま先を上げないように、足首に変な力を入れないように走ったら、すねの痛みはなくなった。
 
友人に報告すると、すごい我が意を得たりみたいな顔になった。なったというかfacebookメッセンジャーじゃ顔とかわからないんだけど。
 
彼の名探偵によると、シューズのサイズが若干大きいことで、路面につま先が引っかからないようにという気持ちが働いた。しかも皇居ランのスタートが下りだったから(僕はいつも半蔵門側からスタート)、スピードも上がるし、それでなおのこと転ばないように気をつけた結果、すねに痛みが出るようになったのだろう、と。
 
なるほどね。まあそう言われればそんな気がする。
 
で、お節介にも友人がもう一つ付け加えたところによると、体重が増えた体が、前のシューズを信用していなかったんだろう、と。確かに前のシューズは結構昔に買ったものだった。しかし「体がシューズを信用しない」ってうまいこと言うな。
 
さて、肝心のアシックス GT-3000はどうかというと、これがまたすこぶるいい。僕はこれが処女本格ランニングシューズなので比較評価はできないのだけど、靴は結構好きでいろいろ履いている。感じとしてはニューバランスに近い。フィット感がとてもいい。
 
これは他のブランドに比べていいというよりは、僕の足にニューバランスやアシックスが合うということなのだと思う。やっぱり試し履きしっかりしなくちゃいけないなあ、とも改めて考えた次第。
 
靴というのは、関税とかそういう無粋なことを抜きにすると、基本的に値段に比例してクオリティが上がっていく。もちろん日常生活においてクオリティが求められることはそうそうなく、したがって基本的にはルックスで選ぶもの。今の靴って平均してクオリティ高いしね。
 
一方で、ジョギングというのは、思ったよりちゃんとしたスポーツである(すみません、「である」って言いたかっただけです)。だから始めるときはそれ相応の投資をすべきだと思うし、そこで一番重要なのは、やはりウェアよりもシューズだと思います。
 
GT-3000は、というかアシックスのランニングシューズは、基本的には古き良き、という感じでナイキやアディダスと比べると、テクノロジー!!って感じではない。ただ、だからこそ僕みたいなおっさんには安心できるところがあるし、実際皇居の周りを走っている人たち(おっさん、おばさんが多い)の中でアシックス率はけっこうなものだ。
 
メーカー側も、この領域しか生き残れない!という感じで頑張っている気がする。そういうひたむきな感じも僕が愛好するニューバランスに近い気がして好ましい。ニューバランスのランニングシューズはちょっとまた違うんだけどね。