エレクトロラックスのコードレス掃除機(エルゴラピード・リチウム スタンダード ZB3106AK)を買う
今さらコードレス掃除機をドヤ顔で紹介するなんて一体どこの時代の人?縄文?それとも弥生?と馬鹿にされることを覚悟の上で申し上げますが、コードレス掃除機で人生変わりました。こんなに便利だとは思わなかった。
いや、コンセントくらい刺せよ、と思うでしょ。正直そうなのよ、電源ケーブル伸ばして電源につなげばいいのよ、実際。それで掃除が終わったらボタン押してケーブルがギュルルーって回る感じ。あれはいくつになっても楽しいよね。マジで。
僕もずっとそう思って40年ほど生きてきたわけだけど、間違ってた。21世紀には21世紀なりの掃除の仕方があるんだなってことを日々痛感する日々。それこそチャーミーグリーンのCMに出てくる夫婦のようなウキウキ気分でエレクトロラックスの掃除機を使ってます。
そもそものきっかけは引っ越しだった。押し入れが小さくて掃除機を押し込むスペースがない。かといって部屋に置いておくのも、、、。結構古い機種で自立が安定しない。子どもが30分に一回は倒す。
これはそろそろ買い替えどきだな、と思うようになった。
しかし家電を買うのはなかなか腰が重い。多分共感してくださる方もいると思うのだが、選択肢が多すぎる。掃除機だけじゃなく、冷蔵庫だって洗濯機だって無限に選べるような気がしてくる。これがコンピュータならスペックと値段が正比例するので予算で決めればいいのだが、たとえば炊飯器とかだと、その黒光りするカマ、本当においしく炊けるのかい、、、なんて何時間でも悩むことになる。
そんなわけで、掃除機も必要だとは思いつつ、買うのを後に伸ばし続けていたら、とうとう吸引力もイマイチになってきた。これはさすがにどうしようもないと、とうとう新宿のヨドバシカメラに向かったのだった。いや、ビックカメラだったかな。
エスカレータで上層階へ。掃除の一角へ向かう。ざっと見渡してコードレスだけでも20本はあるだろう。この中から1本に絞らなければいけないのだ。まあ、僕は買い物大好き人間だから、苦労は惜しまない。とりあえず予算3万円くらいと決めてGO!一本一本、シゲシゲと眺めては手にとって、説明書きを読んで、押せるボタンがあるなら押してみて、また次へ。
・・・わからん。
値段の基準がさっぱりわからん。予算3万だから3万くらいのものを買えばいいのか?でも隣にあるこの型落ち品でも十分ではないのか。これなら1万ちょっとで買えるぞ。ところで掃除機といえば、あの「吸引力の落ちないただ一つの掃除機」というキャッチフレーズを無視してしまってよいのか?どうなんだ、おい。
これが洋服ならルックスとブランドで選択肢は自然と絞られてくるが、家電になってくるともう訳わからない。日立、三菱、パナソニック、ダイソン。どれも別に思い入れはない。ルックスは一定の基準を満たしていればいい。機能が知りたい。しかしどう比較していいかわからない。
困り果てていると、すっと一人の壮年男性店員が声をかけてきた。やばい、有能な香りがプンプンする。
「よろしければお品物選びをお手伝いいたしましょうか?」
なんてクールなセリフ!こんなのブルックスブラザーズでしか聞いたことないぜ。着ているジャンパーから察するに、メーカーの応援だと思われる。最後は自社製品に誘導してくるのかもしれないが、この人にだったら安心して掃除機選びを任せられる。そんな気がした。
「お願いします!」
とりあえず自分が気になっていた型落ち品のところに連れていく。これなんかどうですかね?
「悪くはないですね」と応援の方。「でも」
「でも?」
「これを見てください」と優雅な仕草で片膝をつき、おもむろにダストボックスを開く応援の方。
「この機種はゴミを捨てるのに手間がかかるんです。ここを開いて、これを引っ張り出して、このカバーを外し、しかもゴミが残るのでこうパンパンと、、、」
「わかりました。これはやめましょう」
もう店員さんの言いなり、完全に。予算はいかほどですか?と尋ねられ、3万円くらいです、と。なるほど、コードレスのスティック型でお探しな訳ですね。はい、そうです。紙パックは面倒なので避けたいです。あと自立希望。
「なるほど。自立にこだわるとすると、こういうタイプになりますね」と応援の方。言われてみて気づいたが、コードレス掃除機って二つの形に分かれている。ダストボックス部分がスティックの下の方についているか、それとも上の方についているか。
「自立するのは下重心のものになります。上重心のほうは安定しないですね」
なるほど!思わず膝を打つ私。なんてロジカルな説明!!
三菱だったかな、で唯一上重心かつ自立するものもあったんだけど、5万円近くするので予算オーバー。そもそも上重心の必要性がよくわからない。尋ねるとすかさず店員さん。
「上重心のほうが動かしやすいですね。特に女性の方は下重心だと重く感じるかもしれません」
なるほど!思わず膝を打つ私。まあただうちのカミさんなら下重心だろうがグイッグイッ。なんの問題もない。「あ、下重心だと下の隙間に入れにくいということはありますかね?」
「若干ありますが、上重心でも水平近くまで倒して使える機種はそれほど多くないんですよ」と応援の方。
向こうのほうに、某メーカーの”倒して狭い隙間もラクラク!”という機種があったのだが、6万くらいした。「あれもよかったんですけど、さすがに予算オーバーで、、、」とわざとらしいため息をつく僕に、
「そうですよね。お客様のご予算から考えれば、私もあれはオススメするべきではないと思っていました」
WOW!なんて見事な切り返し。いやいや言葉合わせただけじゃーん、と思われるかもしれないが、応援の方のジャンパーに入っているロゴはこの某メーカーのもの。家電量販店の応援要員の仕組みはよくわかっていないが、公平を担保する建前とは言え、やっぱり自社製品が売れた方がうれしいに決まっている。
しかしこの応援の方。半端ない自制心。おくびにも出さない。
この人はほんまもんや。そう感激した僕はついでにダイソンについても聞いてみた。吸引力の落ちないただ一つの掃除機だと伺っておりますが。
「ダイソンは5万以上のモデルからですね。5万未満のものはオススメしないです」と簡潔に返してくる応援の方。わかりました。あなたがそうおっしゃるのなら間違いないです。
とはいえ、どれか決めなきゃいけない。どうしよう、、、。と思っていたらエレクトロラックスの掃除機が目に入った。エルゴラピード・リチウム スタンダード ZB3106AKというモデル。ルックスは抑えの効いたガンダムみたいで結構好み。値段もちょうどいいくらい。
僕の中の有能店員の判断基準ってお客の視線の強さをさりげなく観察しているかどうかなんだけど、さすがこの応援の方、見逃しませんでした。流麗な仕草でエルゴラピード・リチウム スタンダード ZB3106AKの前で片膝をついた。
「こちらは先ほどのものと違って、ゴミは非常に捨てやすいですね」とまずは同じ基準で比較して。
「そしてこのモデルの面白いところなんですが」とスイッチをオン。掃除機がブイーンと唸りをあげたところで吸い取り口の脇についているボタンをおもむろに踏みつけた!!!ガガガ、ガ!!!と音を立てる掃除機。
「これで毛の絡まりが切断されるんです。手で取ろうとするとなかなか面倒なところですよね。さらに」
畳み掛ける店員さん。「このダストボックス部分は外してハンディクリーナーとしても使えます」
このモデルは3 in 1ということで、通常の使い方とハンディクリーナーとしての使い方。さらにアタッチメントをつけて布団掃除機としても使えるそうな。これは便利!もうこれしかない!!
買いました。ということで冒頭に戻るわけですが、いやあ、ほんとコードレス掃除機って便利。
もちろん手放しで褒めるわけでもなくって。例えばパワーモードだと、「え、もう充電切れたの??」というレベルですぐに電池がなくなってしまう。初めて使ったときは、「もしかして初期不良??」とカミさんと顔を見合わせたくらい。
あと自立もするはするんだけど、子どものアタックを跳ね返せるレベルではない(あたりまえ)。さらに3 in 1。初めは珍しがってやたら使っていたが、すぐに通常の使い方のみになってしまった。
ただ吸引力はコード型に遜色はないし、バッテリーも通常モードだと十分。部屋の隅に置いてあるので必要な時には気軽にさっと。これは子どものいる家庭だと特に重宝すると思う。ルックスが好みなので、積極的に部屋に出しておけるのもいい。
多分広い家だと一台ではまかないきれないと思うが、コードレス掃除機。ほんまオススメです。