ポロラルフローレンのUチップシューズを買う
ちょっとブログを最近書いてないなー。なんて思っていたら一年経っていた。まさに光陰矢の如し。
こうして何も世界に爪痕と残せないまま俺は/私は死んでいくんだ、と古代から現代に至るまでの99.999%の人が考えながら進化してきたってこの地球っていうやつはなかなかすごい。
復帰の一発目は何にしようか5分くらい散々迷って、今回はポロラルフローレンのUチップシューズにすることにした。去年の買い物だが、改めて僕に靴の哲学について考えさせられた逸品なのだ。
ご存知ない方はいい機会なのでぜひ知っておいてほしいのだが、世の中には靴に異常な愛情を注ぐ人間が一定数存在する。
彼らにとって靴は愛情を込めて育てるものである。つまり自分の子どもとなんら変わらない。ときに厳しく、ときに甘やかしながら、いつも自分のそばにくっついてくるかわいいあいつ。
雨が降ったら慌てて家まで連れて帰り、しっかりタオルで拭いてあげる。傷などできようものなら、もう大騒ぎ。栄養のことも考えながら最高級のクリームをぬってあげる。周りの人から褒められようなものなら、自分のことでもないのに鼻高々。一生自分が死ぬまで面倒を見てあげようと思っているけど、いつかお別れの日が来るのはわかっている。
ほら、子どもと同じでしょ?
というわけで、そんな奇特な変態たちの末席にちょこんと座らせていただいているこの僕ですが、ジョンロブとかエドワードグリーンとか、そんな雲上ブランドとは縁は一切ございません。日本男児ならリーガル。それ以外は一切認めない。あ、トリッカーズはいいよ。あと、なんのかんのとオールデンは履き心地がすばらしい!!
、、、ええと、なんの話だっけ。そうだ、ラルフローレンだ。
靴に詳しい方はご存知だと思うが、かのラルフローレン御大は靴が大好きで、ポロラルフローレンブランドで出している靴もなかなか気合が入っている。そこらのアパレルブランドが靴も一応ラインナップにいれとこかー、なんてのとは全然違う。ガチなのだ。
で、これも靴に詳しい方にはおなじみな話なのだが、ラルフローレンは靴の製造を一部リーガルに委託している。世界中の数あるシューズ専門ブランドの中からリーガルを選ぶなんてさすが御大わかってるー。とツンツン背中を突きたくなるのだが、僕はラルフローレンのUチップをリーガルのアウトレット店で買った。
その時はちょっと急いでいて、試着もかなり適当に、「あ、25.0っすよね。ならOKっす。俺25.0がジャストなんで。え?ジャストだと夕方きついと思うって?いや僕そんじょそこらのリーガルラバーじゃないんで。リーガルの靴ってメチャ硬いよねってことぐらい常識として理解しているんで。ポロラルフローレンでも同じっしょ?なんの問題もないっすよ」
って調子に乗って買った。そしていよいよ履きおろし。
足いてー。マジで。
僕も革靴履き始めてかれこれ四半世紀経つような人間だから、大抵の革靴は何ヶ月か履いていれば足にあってくることくらい知っている。リーガル(今回買ったのはポロラルフローレンだが)の靴は特に硬いのだが、しばらく我慢して履いていれば結局なじんでくるものなのだ。
しかし、今回のポロラルフローレンは難関だった。はじめ3ヶ月はずっと踵に絆創膏貼っといた。靴ずれマジひでー。
しかし今はというと、もう完全なジャストフィット。穴があったらすっぽり入りたいレベル。僕も含む世の中の靴マニアは、このジャストフィット感に恍惚を覚えてしまった人間たちである。
いやー、リーガルさん、いい仕事してるわー。と心から感服でございます。革の質とかね。そういうのはまあいいのよ。結局値段相応って話でしかないのだから。
でも、靴の作り込みは費用対効果で測れないものがある。リーガルはそのへんとてもしっかりしている。
相変わらずブランドの回し者っぽいが、とにかくポロラルフローレンのUチップは完璧な逸品でございます。