40th Engineering

フリスクのCMをご存知ですか?日常の中にアイデアが降りてくる瞬間を切り取った傑作です。そんな「ピーン」とした瞬間を記録に残したくてブログを始めました。現状ほとんど買い物日記ですが。

無印良品のスポットライトを買う

間接照明。
 
インテリア好きなら何はともあれ間接照明。日本の高度成長を支えた蛍光灯なんて目もくれない。「そんな暗いところで本なんか読むと目を悪くするよ」という母親の忠告も一切無視。
 
先に余談から入ると、確か江國香織さんだったと思うが、小説の中で、「蛍光灯がいい。明るければ明るいほどいい」と登場人物に語らせているところがあって、「さすが江國香織!!」とずいぶん感心させられた思い出がある。(江國香織さんじゃなかったらごめんなさい)
 
・・・感心させられたけど、やっぱり間接照明が好き。
 
だけど間接照明って難しい。オシャレにキメるのが難しいとかそういう次元じゃなくって、そもそも日本の賃貸住宅って間接照明を使うことを全く想定していない。世の「見習いたい!港区ママの間接照明テクニック!!」みたいな特集に登場する部屋ってほぼ持ち家。しかも自由に設計しているようなところ。
 
そうじゃない間接照明部屋って、それこそ「もしかして火事になりません、それ?」みたいなのばっかり。そもそも日本の賃貸は天井の真ん中に丸ーい蛍光灯をはめることがデフォルトになっていて、そこですべてをカバーする仕様になっている。部屋の隅にあるコンセントはかなり下のほうに設置されていて、掃除機のコードを差すのにぴったり。
 
一方諸外国なんかだと、僕の数少ないお宅訪問経験からすると、そもそも天井に明かりをつるすところがなかったりする。だからどちらかというと「仕方なく」隅っこにフロアライトやランプを置いている感じ。コンセントも妙に高い位置にあったりして。
 
でも日本人だって間接照明にあこがれる。というか生活感をなくしたい。毛玉だらけの靴下履いて、流しにはカップラーメンの空き容器が積み重なっていても、やっぱり生活感なくしたい。これはもう病気のようなものだ。ちなみに僕はこの病気にかかって約20年。今はだいぶ症状が軽いほう。
 
生活感がない、というところでいうと、店舗風にするのも素敵。天井ぶち抜いているようなモダン風レストラン。そういう店がどうしているかっていうと、ダクトレールを伸ばしてスポットライトを使っている。それも真下を照らすなんて野暮なことはせずに斜め光線。
 
このダクトレール&スポットライトのコンビも日本人に大人気。「DIYが好きな夫と一緒にリノベーションしました築40年のビンテージマンション!」みたいな特集の定番。ただ、これもやっぱり賃貸は難しい。ダクトレール這わすなんて現実的ではない。
 
あと、スポットライトも案外難しい。実は昔住んでいた部屋がオーナーの持ち部屋だったというところで、天井にダクトレールが二本。そこにスポットライトが行儀よく並んでいたことがある。そりゃあ興奮したね。
 
でも住んでみて気づいたのだがスポットライトの電球の値段が高い。どういうことかというと、一般的にダクトレールにはめるようなスポットライトってハロゲン電球なんですよね。でハロゲン電球って1500円くらいするの。別にLEDみたいに長持ちするわけでもないのに。
 
つまり1500円の電球買うくらいなら切れていたままでいいわ!と思う人間はスポットライト使うべきじゃないんだよね。僕のことなんだけど。
 
と、散々言っておいてなんなのですが、21世紀のジャパンにはこういった諸問題を丸ごと解決する素晴らしい商品が存在します。それが、「天井から吊り下げられるダクトレール風スポットライトしかも普通電球型」と呼ばれるもの。言い換えると今日紹介する無印良品のスポットライトのこと。
 
あらかじめ言っておくと、この類の商品は無印良品以外にもたくさん出しているので興味のある人はぜひ調べてみてください。無印のは、いわゆる「The 無印」という感じの飾りっ気のないもので、本体(ダクトレールにあたるところ)とスポットライトが別売りになっている。
 
全部合わせると意外と高くって、本体が9000円。スポットライトが一つ4000円くらいする。ライトは3つか4つつけたいところだから、1セット2万を超えてくる。もちろん高い照明なんていくらでもあるわけだけど、いわゆる「お手軽スポットライト」に二万かあ、とは正直思う。
 
ただ「可動域の広いライト」として使い勝手は悪くない。光の向きを気軽に変えられるというのは案外重宝することで、「今日は夜酒でも飲みながら語らっちゃう??」なんてときに簡単に雰囲気を変えることができる。
 
デザインも悪くない。完璧な店舗仕様を求めるから「お手軽」とか思っちゃうわけで、単にそういうデザインなのだと見ればそれなりに見える。過去何人か妻の友人がお茶のみに訪れて、皆ほめてくれた。正直に言うが、うれしかった!!
 
ケーブルでぶらぶらさせるものではないので、地震のときにも少し安心かもしれない。
 
そして何よりいいのが普通の電球を使えること。気軽に取り換えられるし、LED化したって次の引っ越し先に持っていける。引っ越し好きの僕には欠かせないことである。高いハロゲンランプ買った直後に引っ越しを決めた苦い記憶が今も僕を苦しめるから。