40th Engineering

フリスクのCMをご存知ですか?日常の中にアイデアが降りてくる瞬間を切り取った傑作です。そんな「ピーン」とした瞬間を記録に残したくてブログを始めました。現状ほとんど買い物日記ですが。

CASIOの腕時計(MDV-106-1AV)を買う

よく失くすものベスト2というのがあって、僕の場合傘と腕時計。この二つは41年間の人生で本当によく失くしてきた。
 
傘は共感してもらえると思う。しかし腕時計を失くすとは一体どういうことのなのか。
 
僕は軽いアトピー持ちで、ずっと時計をつけていると痒くなってしまうのです。だから1日の中で適当につけたり外したりしている。そりゃ失くすよね。
 
はっきり言おう。僕は腕時計が好きだ。ムック本なんかがコンビニで売られているとついつい買ってしまう。だけど今までで一番高かった時計はApple watch 42000円。だって失くすから。
 
できることならジャガールクルトかIWCがほしい。もらえるものなら神様ノーチラスをください。でも僕には一生縁がない。さすがにこのレベルの時計を失くしたら一生立ち直れない。高いものなら失くさないという話もあるが、僕は常識が通用する男ではない。失くす。確実に失くす。
 
まあ日常生活はスマホがあれば事足りるわけで、もうずいぶん長いこと、そうだなあ、10年くらい、腕時計はほぼつけずに過ごしてきた。例外はApple watchだが、充電が面倒になって一ヶ月で机の奥に。
 
腕時計は最低限のマナーみたいな会社もある。でも僕はそういうところで働いていない。7時になるとみんな酒飲みながら仕事するような職場で働いている。だから特に困ることもない。
 
冠婚葬祭のときには祖父から代々引き継がれたSEIKOのシルバーウェーブがある。親父からグランドセイコーだぞこれ、と言われて10年くらい信じて恥ずかしい思いをした。ただそういう問題ではない。親子の絆の話なのだ。
 
腕になにもつけないまま問題なく三十代を過ごしたが、ただ、子どもができて少し考えが変わった。手がふさがることが増えるので、腕に目をやれば時間がわかるというのは正直便利。あと、子どもの前であまりスマホを出したくない。ついつい検索とかしちゃって格好悪いパパになっちゃうし。子どもはゲームやりたがるし。
 
それで腕時計でも買おうと思った。
 
しかし条件は厳しい。高価なものは前述の理由+子どもに壊されたらと思うととても買えない。安い自動巻きはオーバーホールのコストを考えると馬鹿馬鹿しくなってくる。かといって中価格帯のクオーツはもっと買う気にならない。電波とかワールドタイムとかいらないし。海外とか行かないし。
 
さらに敏感肌なので、革や布ベルトは不可(夏にちょっと汗をかくとすぐ痒くなってしまう)。そんなことを考えているとどんどん自分の時計相場感が下がってきて、一万円でも高けーみたいな気分になってくる。どこの口がジャガールクルトとか言うのか。
 
でも実際のところG-shockとかタイメックスの需要ってこういう時計難民によって支えられているのではないかと思う。G-shockつけてるおっさんって結構多いよね。
 
僕も41歳のおっさんとしてG-shockは嫌いではない。そして41歳のおっさんだけに、買うならキアヌリーブスが映画で使っていた通称スピードモデル(DW-5600)がいい。
 
しかし、この時計は昔買ったことがあってすでに一度失くしている。別に同じものをまた買ったっていいんだけど、やっぱそれじゃつまらない。かといってG-shockで他にほしいものはない。
 
タイメックスならどうか。これもすでに失くしている。アイアンマン。それに、なんかデジタルウォッチは今の気分ではない。Apple watchをほとんど使わなかったのが心に残っているのかもしれない。できれば今回は針のついたものにしたい。
 
スウォッチ?これもすでに2本失くしているが、バリエーションは山ほどあるからもしかしたらお気に入りが見つかるかもしれない。でもなあ、スウォッチはあまりに軽すぎるんだよなあ。
 
41歳のおじさんの腕に巻かれていたらスウォッチのほうから三行半をつきつけてくるような気がする。SYSTEM51には大変興味はあるが、僕の使い方だと2年ももたないだろう。同様の理由でSEIKO5も却下。いやだから安い自動巻きに惹かれるのはやめろって。
 
困った、、、悩みながらwebを徘徊すること約2日。候補は2つに絞られた。まずSEIKOのダイバー、SKX007KC。通称ブラックボーイ。いやだから安い自動巻きに(以下略)。もう一つはCASIOの同じくダイバー、MDV-106-1AV。こっちはクウォーツ。どちらも逆輸入モデル。
 
実はダイバーって今まで持ったことがなかった。ダイビングしないから。同様の理由でパイロットウォッチも持ったことはない。パイロットではないから。ただ、41歳のおっさんが今更こだわるところではない。海外行かないのにワールドタイマーというのは許せないが、ひとつここは度量の大きいところを見せていこうじゃないか。
 
もしかしたらヨドバシカメラの時計館みたいなところだったら実物を見られるのかもしれないが、時間がないので今回はwebで済ますことにする。ブラックボーイとMDV-106-1AVどちらにすべきか。値段はまあまあ違う。前者が18000円くらい。後者は6000円くらい。
 
調べたところによるとブラックボーイはけっこう歴史のあるモデルらしく、歴史好きな僕のハートにぐさりとくる。自動巻きというところも心惹かれ、正直なところ前言撤回してしまいそうな勢いがある。
 
だがしかし。SEIKOのダイバーに関しては昔からお気に入りのモデルがある。SBDX001。今はSBDX017という名前になっている。001のほうは10万円代後半で買えたということもあって、10年くらい迷い続けて結局買ってない。ときどき店で売られているのを見ては、「ええなあ、、、」なんてつぶやいている。もしブラックボーイを買ったらいつまでもSBDX001と比較してしまいそうで怖い。
 
一方のMDV-106-1AV。6000円なら失くしても落ち込むことはない。一年使えば元を取ったと感じるだろうし、クオーツなのも気分が楽だ。シンプルなルックスも好みである。
 
そんなわけでMDV-106-1AVを手に入れた。アマゾンでポチり。レビューを見ると箱なしで送られてきたりもしたそうだが、僕のはCASIOの箱入りだった。ただ別にそこにこだわりはないので、箱が欲しかった人に送ってあげればよかったのにと思う。正直パチもんだったとしても気にならない。ちゃんと動くなら。
 
なにしろ評判のみで買ってしまった時計なので、実際どうかなあ、なんて思っていたが悪くない。何人かのレビューに書かれていた通りウレタンベルトがちと安っぽいが、それを除けば3万円と言われれば信じてしまいそうな雰囲気がある。さすがに文字盤なんかはペラペラだがそれがなんだというのだ。
 
サイズもほどよし。僕の腕回り18cmにちょうどいい大きさ。現代の時計を見慣れている人から見ればむしろ控えめに映るかもしれない。
 
以来ほぼ毎日身につけてる。ランニングのときも風呂に入っているときも。風呂に時計をつけて入るなんて間抜けもいいところだってずっと思っていたけれど、子どもと一緒に「どぶん!!」なんて言いながら風呂に投げ込んだりするのはとても楽しい。
 
あ、でもこのブログを読んで興味を持たれた方は自己責任でお願いします。裏蓋には20BARと書かれているので生活防水レベルだと思われる。この時計つけてダイビングする人はそうそういないような気もするが、一応補足。