40th Engineering

フリスクのCMをご存知ですか?日常の中にアイデアが降りてくる瞬間を切り取った傑作です。そんな「ピーン」とした瞬間を記録に残したくてブログを始めました。現状ほとんど買い物日記ですが。

フレッドペリーのポロシャツを買う

フレッドペリーのポロシャツというのは、モッズ時代から綿々と続くイギリスのファッションアイコン。英国音楽がお好きな方にはおなじみですな。

 

僕は90年代のブリティッシュ・ミュージックにどっぷりハマった世代で、フレッドペリーのことは、Blurデーモン・アルバーンを通じて知った。というかフレッドペリーのことは知っていたけど、「ポロシャツ=おっさん臭い」と思っていたせいで眼中に入っていなかったのだ。

 

それが「デーモン・アルバーン格好いい→デーモンが着ている服なら何でも格好いい→(中略)→モッズまで英国カルチャーを遡る俺、格好いい」と自分目線で結びつけていったってわけ。

 

その(中略)にあたるのがフレッドペリーだけど、正直ポロシャツのクオリティとしてはだいぶラコステのほうが上だよなー、って若い頃は思っていた。まあ実際のところ両者には歴然とした価格差があって。

 

ここからは中年の昔語りとして、間違っていても多めに見てほしいのだが、今から二十年ほど前は、ラコステ=9800円、フレッドペリー=5800円。このぐらいのイメージだった気がする。ブランドの立ち位置も全然違って、ラコステ=おっさん、フレッドペリー=貧乏な大学生、みたいな雰囲気だったから、価格差もついて当然ではあるのだが。

 

かつて両方とも着た身としては、フレッドペリーは洗濯するとすぐに伸び伸びになっちゃう印象があって、「まあ確かにラコステの方がちゃんとしているよなあ、、、ワニがおっさん臭醸し出しているけどさ、、、」という思い出。

 

それから二十年。平成が終わり、令和が始まる記念すべき年にそれぞれのwebサイトを見ると、大体ラコステ=14000円、フレッドペリー=13000円。価格差はずいぶん縮まっている。となるとクオリティも似通ってきたのかな。フレッドペリーももう伸び伸びにならないのかな、、、なんて温かく見守る気分には全くならず。

 

ポロシャツに1万半ばって!!!!!!!!!!!!!!!

 

すみません、取り乱しました。この記事で言いたいことは上の一行に尽きるので、ここで読了しても全く問題ありません。

 

まあ、正直な話、なんとなく検索に引っかかりやすいかなあなんて欲を出して令和なんて書いちゃったけど、ポロシャツの価格相場がかなり上がっているのはずいぶん前から知ってた。というか、買って二年のフレッドペリーのポロシャツを、今まさにこのブロク書きながら着ているわけで。

 

実際のところ、フレッドペリーのポロシャツは、今も1万円を少し下回る価格で買うことができる。それでも二十年前の5800円に比べたらえらい違いだけどさ。ただ、ポロシャツで一万を超えてくるというのは、僕の中では神への冒涜に等しい行為というか。言うてもポロシャツでしょ??というか。とにかくオーバー1万円のポロシャツなんて、僕の中ではもはやポロシャツではない。フィル・ダニエルズだって、この状況を知ったら「フレッドペリーのポロシャツが1万円超え??ヒュー!ありえねーぜ!」と言うと思う。

 

とにかく。僕は40歳を過ぎてからふと思うところがあって、久々にフレッドペリーのポロシャツを買ってみた。ほんと、大学以来。

 

若い頃とは逆で、ラコステなら許せるけど、いい歳してフレッドペリーのあのマークを胸につけてカジュアルサマーに出社するのってどうなのって思っていて、社会人になってからフレッドペリーとはずいぶんご無沙汰になっていたのだった。

 

それが一体どうして?という話なんだけど、理由は簡単で、街で50歳過ぎのおじさんがフレッドペリーのポロシャツを見事に着こなしていたから。確かセントジェームスのボーダーのときにも同じようなことを書いた気がするけど、

 

nakad-itsuki.hatenablog.com

 

僕の場合、「あ、これありなんだ」と思うのは街中で素敵なおじさまに出会ったとき。そうかあ、俺も着こなし次第でこんなふうになれるのか、、、と思うと途端にハードルが下がってくる。

 

願わくば僕のブログを読んで同じことを思ってくれる人がいたらとってもうれしいんだけど、、、、まあ厳しいよね、正直。

 

それはともかく、そんなわけでほぼ二十年ぶりにフレッドペリーのポロシャツに袖を通してみた印象としては、当たり前なのかもしれないが、ずいぶんよくなっている。かつてのあの伸び伸び感というか、作りの粗さみたいなのが全く見当たらない。

 

もちろん思い出補正もあるのだろうが、衣服はこの二十年で本当に進化したと思う。素材の問題なのか縫製の問題なのかはわからんけど。素材に関しては退化したという意見もあるので、製造工程のほうなんですかね?有識者の方。

 

胸のロゴもかつてのイメージよりは大分落ち着いたというか。ワニでも月桂樹でもどっちでもいいよな、ってもはや悟りの境地。

 

しかしそうなるとラコステフレッドペリーの違いって、一体何なの?って話で。襟にボーダーが入っていたらフレッドペリー風??それくらいしかない。

 

僕はファッションの専門家ではないが、ブランドビジネスに携わってきた経験が長いので、ブランドから物語がなくなるのは致命的だということはわかっている。衣類全般のクオリティが上がっている現代において、ブランドの価値はそこに物語があるかどうかの一点だけ。

 

そんな目でフレッドペリーを見つめると、ちょっとこれから厳しいんじゃないかな、、、と思わないでもない。フレッドペリーもそれは意識しているようで、モッズパーカーの特集ページなんか用意していたりするのだけど、四万円超えですからね。

 

もう一度言うけど。四万円超えですからね。

 

話を元に戻すと、僕はフレッドペリーのポロシャツを今年になってからもう一枚入手した。プライベートではなく会社で使うもので、梅雨明けから稼働し始める予定。

 

本当は素肌で鹿の子編みの感触を味わいながら職場でPCをタタタターンとしたいところだけど、僕ももういいおっさんなので、そこはぐっと我慢してノースリーブのVネックTシャツを下に着る。おっさんには汗問題と乳首問題という致命的な二つの問題があって、もはや説明するまでもないので省略するけど、素肌にポロシャツは大変危険なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

ランズエンドのXシャツとスラックスを買う

今から25年前、北関東の某男子高で、L.L.Beanがオシャレランキングのトップを飾るという異常事態が発生した。

 

仕掛け人は同級生の中野(仮名)。まあただL.L.Beanのダウンベストを着ていただけの話だ。

 

とにかく。それを機に、猫も杓子も、北関東の鼻水垂らした男子高校生も、どいつもこいつもL.L.Bean。といってもL.L.Beanの服を買う方法なんて皆わかってなかったので、「やっぱりL.L.Beanだよなー」と口角泡を飛ばしつつ、しかし中野以外は誰一人持っていないという、レイワには想像もできない日常がそこにはあった。

 

中野にしたって、どうせドキドキしながらお年玉握りしめて下北あたりの胡散臭い古着屋で買ったのだろうが、我が高イチのトレンドセッターであった彼の影響は凄まじいものがあり、同じく古着屋で入手したヨレヨレのネルシャツに赤のダウンベストを重ね、リーバイスの赤耳にアイリッシュセッターを合わせた中野が校内を闊歩すると、まるでモーゼの十戒のように行く手が二つに割れたのだった、、、、とか書くと「はいはい嘘松嘘松」とか言われるので、確かにそこまでではなかったのだけど。

 

というか、今思い返すと、「あなたこれからロッキー山脈までお散歩ですか?」という感じだったよね、中野って。

 

まあしかし、彼がオシャレさんだったのは間違いなく。きっと卒業後はスタイリストさんとかバイヤーさんとかになって華麗に芸能人さんたちと一緒に仕事なんかしつつ(スタイリストとバイヤーの大変さはよくわかっているので言葉の綾は勘弁してください、、、)。しかし一見軽そうに見えたと思うけどけど実はしっかり開業資金とか貯めていたんだよね、俺。みたいな感じであっさり独立して神戸あたりにオサレな古着屋を構えつつ、休日は山の手あたりに買った庭付きの一軒家でご自慢のアイリッシュセッターが泥で汚れるのも一向に構わずパンジーなんか育てて、娘(4歳)と、「ほら、 陽菜乃ちゃん、きれいだね」とか言葉を交わしているのかなあ、なんて夢想したりする。

 

、、、まあ中野の現在はわかっているわけだが。大学卒業後、司法試験に合格し、しばらくイソ弁として奮闘したあとに、業界の将来に見切りをつけて、現在は東京の中堅企業の法務部で働いているバツイチ中年。それが中野。

 

と、ここまで書いたら当然L.L.Beanの話でしょう?と思わせといてそうでないのが僕のクオリティ。僕のブログの愛読者ならよくご存知だと思うが、もう少しL.L.Beanの話をすると、L.L.Beanアメリカにおけるカタログ通販の先駆けブランドで、今の世を生きる若者には想像もつかないだろうが、かつては電話やハガキで注文するというシステムだった、、、って今もそのシステムは生きているわけだが。

 

そして、アメリカにおけるカタログ通販の先駆けとして、もうひとつ有名なブランドがある。それが「ランズエンド(Lands' End)」。ようやくここからが本題。

 

僕は、このランズエンドというブランドが好きで、今までそこそこの額を投資してきた。といっても日本での知名度はそこまで高くないので簡単に説明すると、L.L.Beanがロッキー山脈なら、ランズエンドウィスコンシン州あたりのサラリーマンのイメージ。「ウィスコンシン??知らねーよ」という人のために一応説明すると、アメリカ中西部の一番北にある州で、すぐ南にはシカゴを擁するイリノイ州がある。

 

僕がウィスコンシンの名前を出したのは、実際にランズエンドの本社がウィスコンシンにあるから。

 

つまり、ランズエンドの服は、シカゴで働くおじさん・おばさんのイメージで捉えてくれればほぼ間違いないと思う、、、ってシカゴを訪れたことのある人がこのブログの読者にどのくらいいるのかわからないが。

 

もちろん僕もシカゴに行ったことなんてない。

 

 まあ、とにかく。細かい話はランズエンドのwebサイトを見てもらうとして、先ほど申し上げたように僕はこのブランドの衣類にそこそこの投資をしている。特にこの5年間。

 

つまり、ランズエンドというのは、最低でも30代後半からのブランド。少なくともここ日本では。というか、多分メイン層は50代とか、下手すりゃ60代じゃないかな。

 

僕がランズエンドを知ったのは、安価でそこそこ質のいいビジネスシャツを探していたところ、「ランズエンドのXシャツがいいぜ!!」という神の声が聞こえたから。

 

実際、これがなかなかよかった。価格帯は7000円前後。以前メーカーズシャツ鎌倉の記事を書いたことがあるが、

 

nakad-itsuki.hatenablog.com

 

このとき鎌倉シャツを、セレオリとヨーカドーの間を埋める存在だと表現したことがある。ランズエンドのXシャツは、価格だけでいうと、セレオリと鎌倉シャツのさらに間を埋めるものということになる。

 

とはいえランズエンドはしょっちゅうセールをやっているし、なにかといえばオトクなクーポンを付けてくるから、位置づけとしては鎌倉シャツとほぼ同等だと考えればいいだろう。

 

つまり、「鎌倉シャツか、ランズエンドか、それが問題だ!!」というわけ、、って気張るほどの値段ではないから興味がある人は両方試してみればいいと思う。今どきアンダー1万円シャツのクオリティなんてそこまで差が出るはずもなく、要は自分の体にあっているかどうかだけだから。

 

ランズエンドのXシャツは見事に僕の体に合った。僕は身長と比較して首が太く、首に合わせてシャツのサイズを選ぶと、どうしても大きめになってしまう。

 

昨今のシャツブランドは、たとえ安価でも裄丈を細かく指定できるところが多く、袖が長すぎて困るということはほとんどないのだけど、身幅だけはどうしようもない。そこがつらいところなのだけど、ランズエンドのシャツは僕の体にきれいに合った。

 

これは身幅が狭いからというよりは、ランズエンドのご自慢の「立体Xシャツ」によるものなんだろう。日本人の体型に合わせて開発した、Yシャツを一歩リードしたXシャツ!ってどんな表現やねん!と思わないでもないが、要はシカゴ生まれの完全に日本企画商品。それがXシャツなのだ!!って本当のところはよく知らないけど。ただ、少なくとも本国サイトではXシャツという表現はされていないと思う。

 

僕はこのXシャツをきっかけにランズエンドの商品をちょこちょこ買うようになった。先ほど申し上げたようにターゲットは完全に50代。したがって、デザインやシルエットは完全におっさんのそれである。

 

しかしそれが今の僕にベストマッチ。40代なんだから背伸びして50代の服着ようぜ!って背伸びの使い方を間違えている気がしないでもないが、とにかくおっさんシルエットが今の気分なのだ。

 

Xシャツと並んでもう一つ定期的に買っているのがスラックス。特にコットンスラックス。チノパンも、センタープレスが入っているのも両方。

 

繰り返し言うがシルエットは完全におっさんである。インコテックスやPT01のようなイタリア系オシャレ親父美脚パンツとは次元が違う存在だということははっきり申し上げておきたい。

 

でもさ。。。

 

テパードばっちり入った美脚パンツってどんだけの人が着こなしているのって話で。世のオシャレ系ファッショナブル誌なんかだと、「どんな体型の人でもスタイルよく見せるインコテックス!!」なんて書かれようだけど、それはいくらなんでも言い過ぎ。やっぱり似合う体型は限られているわけで。

 

高い金出してイタリア系買ったけど、いまいちピンとこねーなー、という人はぜひ一度シカゴ系を試してみてほしい。確かに野暮ったいなあ、でもまあ、これでもいいかあ、と思うかもしれないから。

 

SEIKOの腕時計ブラックボーイ(SKX007)の38mm版であるSKX013を買う

SEIKO(セイコー)のダイバーズといえば、プロスペックスブランドのマリンマスターシリーズ。


特にSEIKOオリジナルの機構として評価が高いのが、いわゆる外胴プロテクターモデル。外胴というのは、簡単に言うと時計の周りを囲むカバー。ダイバー時計は逆回転防止ベゼルがついているのが一般的だが、その外側をさらに取り囲んでいるのだ。

 

といってもイメージがわきにくいかもしれませんね。こんな感じです。 

 

SEIKOの外胴モデルというと、まずSBBN025とSBBN035が欠かせない。この2モデルはクオーツ。「クオーツかよ!Gショックと変わらねーよ!!」と言うなかれ。男の道具として、あえてのクオーツなのだ。

 

機械式でなければ時計にあらずくらいの言われような高級時計界隈において、クオーツであることが購買意欲をそそる唯一のモデルかもしれない(といっても10万円代で買えるんですけどね)。

 

ちなみに外胴モデルは、海外でも通称Tunaとしてファンが非常に多い。ツナ缶みたいだからTuna。大雑把かよ!アメリカンかよ!と思わなくもないが、無骨な佇まいが外国人のハートを打ち抜く感じはなんとなくわかる。

 

繰り返しになるが、「ザ・男の仕事道具」。そのオリジナリティも含めて、SEIKOが世界に放ったスマッシュヒット。これが外胴、もっというとSBBN025とSBBN035なのです。

 

、、、こんな風に書いていくといつまでたっても本題にたどり着かないのですが、、、海外で異名がついているダイバーは他にも存在する。たとえば、Turtle(タートル)。要はウミガメですな。

Turtleと呼ばれているモデルもいくつか存在するようだが、Turtleといえばやっぱりこれなのが、SRP777。ケースの形が楕円形なのが特徴で、この形がウミガメっぽいからTurtle。安易といえば安易だが、愛着の持てるいい名前だと思います。 

 

とまあ、SEIKOダイバーズを紹介していくときりがないので、そろそろ本題に入ろうと思うが、その前にもう一つ、、、、(すいません)


僕個人は、ちょっとひねってSBDX001というすでに廃盤になっているモデルが昔から好きだった。ステンレスブレスのダイバーらしい機械式モデルだ。ただ、後継のSBDX017もいつのまにかディスコンになってしまった。

 

Amazonだとちょっとしたプレミアム価格になっているようだ。おそらく後継モデルがそのうち出ると思うが、売上的に厳しかったのかもしれない。確かにとてもいい時計で、僕も何度も購入寸前までいったことがあるが、、、、。

 

ド直球なダイバーだけに、洋物とガチで戦わなければいけないのが、苦戦の原因ではないかと勝手に思っている。といってもアンダー20万で買えるので、ロレックスのサブマリナーなんかとは全然立ち位置が違うとは思うんですけどね。でも、僕もこれだけお金を出すなら、、、とついつい考えてしまって結局手が出なかった。仮にSEIKOに絞って購入しなくてはいけないのだとしても、結局外胴のSBBN025を購入するような気がする。

 

さて、長らくお待たせいたしました!


ようやく本題に入るわけですが、、、の前にさらに前置きしちゃいますが、、、SEIKOのダイバーズは、知名度は高いのに、日本国内では正規品として流通していないモデルがいくつかある。上で挙げたturtleことSRP777もその一つ。


SEIKO好きのジャパニーズなら、「turtle?はいはい、あれね」という感じなのだが、買おうとしたら逆輸入に頼る必要がある。


SEIKOはラインナップがあまりに膨大だからなのか、ダイバーズに限らずこういうモデルが結構あります。代表的なのはやはりSEIKO5でしょうか。機械式時計の入門版として、多くの人が一度は検討したことがあるはずのSEIKO5もやっぱり逆輸入。とはいえ、ビックカメラなんかに行けば普通に売っているから、正直逆輸入感はないわけだが。


そして、とうとうここで本題。turtleと同じくSEIKOの逆輸入モデルで、海外で愛称がつくほどファンが多く、入門用として最適な安価で機械式のダイバーズ。


それがSKX007。通称black boy(ブラックボーイ)と呼ばれるモデルなのだ!この名前を出すまでにえらいかかってしまった!!

 

 
2万前後で買える自動巻きの本格ダイバーズ、しかもSEIKO謹製ということで、日本でも古くからファンの多いこの時計。ユーザーからは、「機械式ダイバーズは、boyに始まりboyに終わる」とか「まあ言ってみれば釣りにおけるフナみたいなもんですね」とか、物欲をくすぐりまくり!!


、、、ただね。


このブログはSEIKO社員に頼まれているわけではないので正直に言いますけど、そりゃ10万円クラスのダイバーズと比べたらチープですよ。だって2万円だもの!


そこに夢なんか見ない方がいい。2万円のものは2万円で利益が出せるコストで作られている。これは真実。そりゃ値段が上がれば上がるほど、ブランド代が乗っかっていくのがこの世の摂理なわけですが、とはいえ、10万円の時計と2万円の時計でコストが同じなんてことはない。


だから、思ったよりチープだったというコメントを時々見かけますけど、この時計はそこを評価するべきではなく。


繰り返しますが、SEIKOブランドの2万前後で買える自動巻きのダイバーズ、という時点でかなりすげー!boyの価値はそこにあるわけで。観賞用ではなく、もうこれでもかというくらいにガンガン使うべき。


位置付けはG-shockと同じ。しかしSEIKOだぜ!クオーツじゃないぜ!いざとなったらオーバーホールとかできちゃうぜ!というところに密かな喜びを感じる人間が持つべきものなのです。


つまり僕のことです!


とこのまま書き続けるといつ終わるか自分でも不安になってきたので、スペックの話に入るとケースサイズは42mm。大きい時計を見慣れた今の若者には問題ないだろう。自動巻き、デイト付き。


細かい話をすると、SKX007には日本製のSKX007Jとの外国製のSKX007Kが存在する。Kはかつて韓国を意味していたが、今はマレーシア製という情報を見つけたが、真偽のほどはわからない。amazonだと中国製などという記載もある。

 

もっと細かいことを言うと、Kモデルは、SKX007K2というものもあり、さらにSKX007KとSKX007K2の国内販売版(といってもカタログモデルではなく、量販店に卸すだけ)のSKX007KCとSKX007KDという型番もあるようだ。まあ、アンダー2万円の時計でそこまで気にする人はほとんどいないと思うので、大きくJとKに分かれているんだね、と思っておけばいいだろう。

 

SKX007J

 

SKX007K

 

 

JもKもほぼ同じ。唯一の違いはデイトのカレンダーで、Jは「英語-アラビア語」。Kは「英語-スペイン語」。工作精度も若干違いがあるという評価もあるが、写真で見るとさっぱりわからない。JとKでは実勢で数千円の価格差があるので、made in Japanのブランド力をどうとらえるかだけだと思う。

 

さて、冒頭この時計はブラックボーイと呼び名がついているとご説明しましたが、となれば当然他の色もあるわけで。

 

まずネイビーボーイ。型番はSKX009。

 ベゼルがツートーンになっているのがポイント。カラーリングを除けばブラックボーイと同じ。

 

そしてもう一つが同じ。オレンジボーイ。

 

 

 写真を見ればこれ以上の説明はいらんですわな。

 

さて実はここから本当の本題、といいつつまとめなのだが。ブラックボーイはケース径を38mmに落とした、弟分が存在します。それが今回僕が買ったSKX013なのです。

 

 

名称はブラックボーイのまま38mm。時計ショップのwebサイトには、SKX007のボーイズサイズと呼んでいるところもあるけれど、いくら腕時計が大型化したとはいえ、38mmがボーイズサイズという話もないだろう。立派な大人向けモデルである。

 

なぜ38mmを買ったか。まあ話せば長くもならないのだが、要は僕はあまり大きいサイズの腕時計が好きではない。妖怪ウォッチを見慣れた我々にはSKX007の42mmなんてもはや控えめサイズなのだが、せっかく38mmがあるのなら、そっちを買おう。そう思ったのだ。

 

実際装着してみると、僕にはやはりこっちがしっくりくる。腕周りは18cmくらいあるので、日本人としては別に細いわけでもないのだが、腕にしっかりと収まる感じが好みなのだと改めて実感する。

 

もう一つ、僕はイギリス人の腕時計好きYoutuberであるTGVさんがやっているUrban Gentryというチャンネルが好きでよく見ているのだが、彼がSKX013をお気に入りとして挙げていたというのも理由だったりする。まあ彼はSKX007のことも滅茶苦茶評価しているわけなんだけど。

 

小ネタとしては、38mmのほうは僕の知る限りJモデルはない。TGVさんに言わせると昔はあったらしいのだが。

 

ブラックボーイのベルトはブレスとウレタンと2種類あるのだが、ブレスのほうは安っぽいというのが枕詞のように使われている。確かに安っぽい。嫌いじゃないんだけど。

 

僕もブレスのほうを買ったんだけど、結局ウレタンに変えてしまった。そっちのほうがダイバーっぽいし。あとはNATOベルトに付け替えたりして遊んでいる。

 

ちなみにブラックボーイは、モッド、つまりカスタマイズのベースとして、とてもよく扱われている。特に海外では大人気。「Blackboy mod」などと検索すると山ほど出てくるのでぜひ見てほしい。

 

ただ、「じゃあ俺も買ってカスタマイズしちゃおうかなー」なんて思った方は要注意。38mmは買うべきではない。おとなしく42mmを購入してください。

 

外国のオンラインショップにはブラックボーイのmodパーツがたくさん売られているのだが、そのほぼすべてが42mm用なのだ。僕もここだけが心残りだったが、、、いざブラックボーイを買ったとして、本当にカスタマイズするのか?と言われるとしなそうだったので、38mmにした経緯がある。

 

ドーム型風防にだけはしたかったんだけどね、、、。

 

 


Resolute(リゾルト)710を買う

おお、神よ!なぜ私たちにO脚なるものをお与えなさったのか!!
 
コンプレックスなら両手両足に収まらないほどある僕ですが、その中でもトップを争うのが「O脚」。かれこれ中学生くらいからの筋金入りのCOMPLEX。サッカーやっていたし、しょうがないんだけどね。
 
さすがに30年経った今はもう輪廻の境地。解脱してきましたけど。
 
でも道を歩いていて、まっすぐ脚男子とすれ違うときは、やっぱりいいなあ、なんて思っちゃう。O脚に効く整体法なんて記事を見かけたら、つい熟読してしまう。今より脚、5cmくらい短くなっていいから、O脚が治ればいいのに、くらい思っている。
 
、、、いや、さすがに5cmは言い過ぎた。2cmくらいなら、、、、。
 
相変わらず前置きが長いブログですみません。何が言いたいかというと、僕はResolute(リゾルト)710をスタイルよく見せるために買ったわけではないということ。
 

 

 
ゾルト710の購入は、僕にとっては、言ってみれば「O脚卒業宣言(感情的に)」。
 
もうO脚でもいいよ。スタイル悪く見えてもいいよ。そんなことは気にせず、着たい服を存分に着ようぜ。40代なんだから。そんな気持ちの表れ。
 
と書くと、リゾルト710はスタイル悪く見えるジーンズなのか?というツッコミが入ると思うのだけど、そういう意味ではございません。
 
いわゆるオールドリーバイスを目指して作られたジーンズ全般について言えること。O脚をきれいに見せることは目的にしていないですよね!そういうこと。
 
O脚男子でもスタイルを多少よくしてくれるシルエットのパンツはある。でもレプリカ系はそうではない。ここについてはジーンズラバーたちは納得してくれると思う。ですよね。
 
それでも、僕は、リゾルト710が、欲しかったんじゃー!!
 
それが言いたかった。
 
ここまで読んでくれた人にとっては、リゾルトの説明なんて必要ないと思うのだけど、一応書くとリゾルトは日本のデニムブランド。デザイナー、というかオーナーでもあるのかな、は林 芳亨(はやしよしゆき)さん。
 
僕は直接お会いしたことはないが、リゾルトを取り扱っている店舗に出張してフィッティング指南的なこともやっているようで、ファンの方が写真を上げていたりする。関西弁のオモシロおっちゃん(というよりはもうおじいちゃんという年齢なのか?)のようだ。
 
そして、この林さんはDenime(ドゥニーム)の初期の頃にデザイナーを務めていた方である。
 
ドゥニーム。今も存在するブランドだけど、その名が燦然と輝いていたのは、今から20年くらい前。
現在アラフォーくらいのデニム好き親父たちは、一度は憧れたことがあるのではないか。まさに僕がそうなのだ。
 
そんなドゥニームだが、その後経営母体が何度か代わり(オリゾンティ→シンズ→ウィーゴ)、かつてのようなクオリティは今はもう望むべくもない、というのが世間の評価。僕は最近のドゥニームには触れてないので、評価の妥当性はわからないけど、そんなわけで初期の経営母体オリゾンティがリリースしたジーンズはオールドドゥニームとも呼ばれ、ちょっとしたプレミアムがついているらしい。
 
そしてリゾルトの林さんは、オリゾンティ時代のドゥニームのデニムデザイナー。ここ重要。
 
というわけで、リゾルトは古きよきドゥニームアイデンティティを引き継いでいると言える。そりゃあアラフォー親父のハート鷲掴みにもするよねー。
 
では肝心のリゾルトはどうか、というと。まず語るべきは、そのラインナップの潔さ!全部で4モデルしかございません!しかもリジットかワンオッシュだけ!色落ち加工もダメージ加工も泥加工もございません!!潔い!!
 
モデル名は
710

 

711

 

712

 

713

 

と71から始まる3桁の数字になっている。
 
710が全ての基本。リーバイスでいうところのビンテージ66モデルを模したものと言われている。
 
この710をベースにワタリをゆったりさせたのが712。こちらがXX、いわゆる大戦モデル。
 
この2つは、生地のオンスも少し違っているらしく、710が13.75、711が13.13らしい。ただ、僕は711は試着したことしかないので、感覚はあてにならないが、そんなに違うかな、と思った記憶がある。
 
そしてテパードの入った712。こいつはリーバイス505をイメージしたもので、多少現代的なシルエットになっているそうだ。そうだというのは712は試着したことがないので、はっきりしたことが言えない。
 
というのは、710と711はボタンフライだが、712はジッパーフライ。僕には定期的に社会の窓が開けっぱなしになるという呪いがかかっているので、ジッパーフライの712は厳しい。
 
最後の713は710をローライズ気味にしたもの。ベルト幅一つ分股上を短くしたとどこかに書いてあった気がする。まあ、若者向けですな。
 
そしてもう一つの特徴が豊富なレングス。裾上げしないでもすぐに履けるように、というコンセプトらしいのだが、その道の有名人が立ち上げたブランドとはいえ、それほど資本が入っているとも思えない小規模デニムメーカーで、レングスのバリエーションを出すのは結構勇気がいると思う。その意気やよし!我々も紙やすりとか買う必要なくなるし!!
 
、、、でもさ、リジット状態でレングス合わせるのって怖くない?無理やない?意味なくない?
 
そう思ってしまう僕はまだデニム修羅道の入り口にすら立っていないのだろう。よくわかんないけど。
 
まあ、とにかくリゾルトは僕のジーンズの理想系なわけだが、存在は知りつつ、webサイトを見ては「ええなぁ~」と思いつつ。今までどうしても踏み切れなかったのは冒頭のO脚問題。現世に囚われていたのだった。
 
しかし今や僕も如来の境地。まあ、如来はちょっと言いすぎかな、縁覚あたり?いよいよ満を持して710の購入に踏み切った。
 
人のサイズ感なんてまったくあてにならないとは思うが通販でリゾルトを買おうと思っている人(実は僕もそうだ。試着経験はあるが、購入のときは取扱のある店舗まで行く時間の余裕がどうしてもなかった)のために、恥ずかしながらこの私の個人情報を晒します。
 
身長:176cm
体重:78kg
普段のパンツの股下:72-3cmくらいでノークッション
 
運動をずっとやっていたので、身長に対する体重比から想像されるほど、腹は出ていない、、、と思うが、、、、今回はウエスト32インチで買いました。レングスも32インチ。
 
ワンウォッシュ。さすがにリジッドは怖すぎた。ただワンウォッシュといっても、その後どう縮むか想像がつかなかったので、レングスはかなり余裕をもたせて。もともと僕はデニムはロールアップが基本なので、余る分には問題ない。めっちゃ縮んでジャストになったら、それはそれでいいか、と思って買った。林さんもジャスト推奨の方みたいだし。
 
結論。あまり縮まなかった。もちろん個体差や洗濯環境でかなり変わってしまうのは、デニム道初段以上の方ならよーくご存知だと思うので、あまりあてにしないでほしい。
 
僕の場合、小さめのロールアップ一巻きでジャストという感じ。イイね!
 
さて、実は購入は半年ほど前のことで、そこからすでにガンガン履いている。勤め先がジーンズOKなところなので、週1か週2ペースくらい。僕はもういいおっさんなので、アタリとかヒゲとかハチノスとかは卒業。一回履いたら必ず洗濯機へ。普通の洗剤を使っている。裏返して洗っているけど、それは肌に当たる面をよりきれいにしたいから。
 
ということで、結構洗っているけれど、あまり色落ちしない。ようやく腿あたりがちょっと薄くなってきたかなーくらいな感じ。
 
どういうことかというと、毛羽が全然落ちない。
 
ゾルトのwebサイトにも書いてあったと思うけど、リゾルトのデニムの特徴はその毛羽。レプリカジーンズなんて基本毛羽毛羽しいわけだけど、リゾルトのそれもなかなかすごい。そして、その毛羽がなかなか落ちない。毛羽が落ちないとなかなか色落ちしない。
 
旧式の織機を使っているから、なんてことをどこかで見たことがあるけれど、仕組みはよくわからない。とにかく僕のそれなりのジーンズ歴においてもベストオブ毛羽落ちしない。それがリゾルト710。
 
この部分は好き嫌いが出るとは思う。デニムの毛羽って基本ちょっとダサく見えるしね、、、。若者にはウケが悪いような気がする。というか、今の若者ってレプリカ全般にあまり関心がないような気もする。街を歩いていてリゾルトとか履いているの、ほぼおっさんだしね。
 
しかしアラフォー親父の着こなし指南を目指すこのブログに置いてはノープロブレム!これからもガンガン洗って毛羽落ちを楽しんでいきたい。
 
ゾルトを紹介するサイトやブログを見ていると、色落ちが本当に素晴らしい。そしてアラフォー親父として気が楽になるのが、ガンガン洗ってもいい感じになるらしいこと。林さんも「たかがジーンズなんやから履いたら洗うわー」みたいなことをどこかでおっしゃっていた。
 
はっきり言っていい歳になると、三ヶ月洗わないとかもう絶対無理。ファブリーズとかそういう世界ではなくなってくるのだ。
 
今の僕の野望はいい色落ちをし始めたら、再び710のワンウォッシュを買ってローテーションすること。もちろんそっちも履いたら洗う。毎回洗う。これが大人の正しいデニム講座中級編。

 

 
 
 
 
 

ニューバランスのM1500 TNを買う。そして順調にNewblance沼へ、、、。

買っちゃったよ!M1500 TN!!
 
、、、と大騒ぎしてわかる人が何人いるかは存じ上げませんが、スニーカーのことでございます。
 
 
ニューバランスのM1500の茶色。TNというのは、タン、つまりライトブラウンのことではないかと思いますが、よくは知りません。
 
そいつを、買って、しまったわけです!!
 
ときどき思い出したように更新するこのブログの愛読者はご存知かもしれませんが、私、実はM1500は二足目でございます。ハイカットのMH1500も含めると3足目!
 
もう世間で言うところのニューバランス沼にどっぷり足を踏み込んでしまったわけです。
 
このブログで紹介していないのも含めると、
 
東京靴流通センターで買った6000円くらいの
 
・M530(グレー) 
M1500(NAV ネイビー)
MH1500(限定のブラウン)
M576(グリーン)
M1500(TN)
 
が僕のニューバランスの歴史。先輩諸氏にはまだまだ及ばぬながらも、これからも今後も不撓不屈の精神で相撲道に精進してまいります!
 
まあ言ってみれば、ロードオブザリング序章くらいのニューバランサーなわけですが、その中でもM1500がいかに重い地位を占めているかは一目瞭然ではないかと思います。というか、同じスニーカーを色違いで買うなんて、正気の沙汰じゃねーぜ!!
 
ネイビーのM1500を買ったときにもかいたけど、僕はM530でニューバランスの履き心地の素晴らしさに目覚めてからというもの、スニーカーはニューバランス一筋。
 
アディダスにもナイキにもプーマにも目もくれない。ランニングシューズだけはアシックスだけど、たぶん日用使いのスニーカーは死ぬまでニューバランスしか履かないんじゃないかな。
 
、、、いや、嘘だな。ジャックパーセルは履くわ、たぶん。

 

まあ、それはともかく、なぜそんなにニューバランスが好きかというと、前にも書いたけどencapソールが好きだから。それ以外は正直なし。
 
人によってはちょっと硬いかなと感じられるこのソールが、ほんと、雷に打たれたように気に入って、僕のニューバランス道が始まったわけです。
 
で、もちろんencapソールのモデルだけももたくさんあるわけなんだけど、僕がその中でもM1500をこよなく愛しているのは、Nマークが小さいから。どういうことかというと、僕は40過ぎのいいおっさんだから。
 
Nマークが大きいモデルってやっぱ若い人に似合うと思うわけですよ。僕もM576を持っていて、とても気に入っているんだけど、あれを履くときは、なんというか、やっぱり若者の気分でいきたいわけ。大学生の頃に戻っちゃうぞー、みたいな。バブル期に戻っちゃうよー、みたいな。バブル期しらんけど。
 
でも、いつもいつもそんなふうに若返っているわけにはいかない。僕ももう40代。スニーカーにも節度がほしい。そんな気分にM1500はぴったりなわけです。
 
もともとM1500ってハイテクラインという位置付けだったんだけど、クラシックスニーカー全盛の現代ではむしろ古めかしいというか。むしろ少々野暮ったく見えるくらい。
 
でもそんな感じがおっさんにベストマッチ。正直人気のあるモデルではなく、この東京大砂漠ですら履いている人にお目にかかることはめったにない。
 
でももし見つけたら、しかもそれをいいおっさんが履いていたら。ほんと、「君いいセンスしてるねー」って抱きしめたくなるくらい。いや、抱きしめられても困るけどさ。
 
そのタン。ライトブラウン。これはもう渋みの極みというかね。リジットのジーンズなんかに合わせていたりすると、思わず声が出ちゃうくらい。
 
ここまで(僕に)愛されるなんて幸せなモデルだなと思います。上から目線で。
 
 

ポロラルフローレンのUチップシューズを買う

ちょっとブログを最近書いてないなー。なんて思っていたら一年経っていた。まさに光陰矢の如し。

 

こうして何も世界に爪痕と残せないまま俺は/私は死んでいくんだ、と古代から現代に至るまでの99.999%の人が考えながら進化してきたってこの地球っていうやつはなかなかすごい。

 

復帰の一発目は何にしようか5分くらい散々迷って、今回はポロラルフローレンのUチップシューズにすることにした。去年の買い物だが、改めて僕に靴の哲学について考えさせられた逸品なのだ。

 

ご存知ない方はいい機会なのでぜひ知っておいてほしいのだが、世の中には靴に異常な愛情を注ぐ人間が一定数存在する。

 

彼らにとって靴は愛情を込めて育てるものである。つまり自分の子どもとなんら変わらない。ときに厳しく、ときに甘やかしながら、いつも自分のそばにくっついてくるかわいいあいつ。

 

雨が降ったら慌てて家まで連れて帰り、しっかりタオルで拭いてあげる。傷などできようものなら、もう大騒ぎ。栄養のことも考えながら最高級のクリームをぬってあげる。周りの人から褒められようなものなら、自分のことでもないのに鼻高々。一生自分が死ぬまで面倒を見てあげようと思っているけど、いつかお別れの日が来るのはわかっている。

 

ほら、子どもと同じでしょ?

 

というわけで、そんな奇特な変態たちの末席にちょこんと座らせていただいているこの僕ですが、ジョンロブとかエドワードグリーンとか、そんな雲上ブランドとは縁は一切ございません。日本男児ならリーガル。それ以外は一切認めない。あ、トリッカーズはいいよ。あと、なんのかんのとオールデンは履き心地がすばらしい!!

 

、、、ええと、なんの話だっけ。そうだ、ラルフローレンだ。

 

靴に詳しい方はご存知だと思うが、かのラルフローレン御大は靴が大好きで、ポロラルフローレンブランドで出している靴もなかなか気合が入っている。そこらのアパレルブランドが靴も一応ラインナップにいれとこかー、なんてのとは全然違う。ガチなのだ。

 

で、これも靴に詳しい方にはおなじみな話なのだが、ラルフローレンは靴の製造を一部リーガルに委託している。世界中の数あるシューズ専門ブランドの中からリーガルを選ぶなんてさすが御大わかってるー。とツンツン背中を突きたくなるのだが、僕はラルフローレンのUチップをリーガルのアウトレット店で買った。

 

その時はちょっと急いでいて、試着もかなり適当に、「あ、25.0っすよね。ならOKっす。俺25.0がジャストなんで。え?ジャストだと夕方きついと思うって?いや僕そんじょそこらのリーガルラバーじゃないんで。リーガルの靴ってメチャ硬いよねってことぐらい常識として理解しているんで。ポロラルフローレンでも同じっしょ?なんの問題もないっすよ」

 

って調子に乗って買った。そしていよいよ履きおろし。

 

足いてー。マジで。

 

僕も革靴履き始めてかれこれ四半世紀経つような人間だから、大抵の革靴は何ヶ月か履いていれば足にあってくることくらい知っている。リーガル(今回買ったのはポロラルフローレンだが)の靴は特に硬いのだが、しばらく我慢して履いていれば結局なじんでくるものなのだ。

 

しかし、今回のポロラルフローレンは難関だった。はじめ3ヶ月はずっと踵に絆創膏貼っといた。靴ずれマジひでー。

 

しかし今はというと、もう完全なジャストフィット。穴があったらすっぽり入りたいレベル。僕も含む世の中の靴マニアは、このジャストフィット感に恍惚を覚えてしまった人間たちである。

 

いやー、リーガルさん、いい仕事してるわー。と心から感服でございます。革の質とかね。そういうのはまあいいのよ。結局値段相応って話でしかないのだから。

 

でも、靴の作り込みは費用対効果で測れないものがある。リーガルはそのへんとてもしっかりしている。

 

相変わらずブランドの回し者っぽいが、とにかくポロラルフローレンのUチップは完璧な逸品でございます。

 

オカムラのバロン(オフィスチェア)を使う

世の中にはオフィスチェアについて一家言ある人が大変多い。
 
はーい、はーい!僕も僕も!!
 
とはいえ僕はオシャレ・インテリアショップの店員さんではないから、自分が購入したものしか語れない。すなわち、ミラチェア、バロン、ミラ2チェアの3種類。ミラチェアとミラ2チェアについては改めて述べる機会もあるだろう。今日はバロンについてのお話。
 
正確に言うと、バロンは僕のものではなく、妻の椅子だ。カミさんは家で仕事をしているのだが、ずっと椅子には無頓着だった。しかし腰痛持ちの僕から言わせると、椅子にこだわらないなんてありえん。今アリエン・ロッベンとかけようか迷ったけど我慢して、とにかく健康的に生きようと思ったらオフィスチェアは本当に重要。
 
さらに言えば、生産性とオフィスチェアの良し悪しはもはや永遠の愛を誓うレベルで固く結びついている。
 
日本の生産性が低いって話はもうずっと言われてきて、有識者の皆さんが、「生産性を上げるためには、、、、」なんてつまらない公講演して稼ぎまくっているけど、そんなの椅子が悪いからに決まってる。
 
つまりスタバでタタタターンなんて無能の極み、、、とはもちろん僕は思ってないですけど、アパートの隣の人が言ってました。
 
このブログではそこかしこで「モノには相場というものがある」と訴えているわけですが、僕の中でオフィスチェアの相場はものすごく高い。10万円、全然OK!
 
そんなわけで奥さんに言ったわけですよ。
 
僕「もうあなたもいい歳なんだから、椅子にこだわったほうがいいよ」
妻「そうかしら、じゃあ買おうかな」
僕「そ、そう?じゃ、じゃあ一緒に選ぼうか、いくつか有名なシリーズがあってね」
妻「あ、これがいい。バロンという名前の。Amazonで注文すればいいかな」
僕「いやちょっと待て!オフィスチェアは奥が深くて前傾後傾ハイバックローバック可動域」
妻「そういうのいいから。早く買おうよ」
僕「さすがに座らないとわからないって、、、」
妻「ちょっと座ったくらいじゃわからないって、、、」
 
と渋るカミさんを無理やり引っ張って家具屋へ。僕はショールーミングに気が引けてしまうタイプなので、あらかじめネットと価格差が小さいところを探していきました。
 
そこでいわゆる定番品をあれこれ座り座らせ、結局カミさんの意志はピクリとも揺らぐことなくバロンを購入。ローバック、座面はクッション、赤色で、グラデーションメッシュ、ポリッシュでギラギラ!
 
数日後に自宅に届いて、奥さんの審美眼に少し感心した。なるほど、確かにオシャレな椅子である。実は店ではもっと多機能なのを勧めたのだけどまるで興味を示さず。「部屋に合わないよー」でおしまい。メカメカしいのはノーサンキュー。バロンもランバーサポートは駄目。シンプルイズベスト。
 
男性目線で見ると、バロンという椅子は可動域も少ないし、いまいち琴線に触れるところがないとずっと思っていた。しかしその控えめさがちょうどいい。カミさんはダイニングテーブルで仕事をしているので、必然的にバロンも居間に置かれているのだけど、別になんの違和感もない。これがアーロンチェアだとそうはいかんだろう。
 
しかもチェアとしてのクオリティが高い。元々157cmのカミさんが使うことを想定してローバックで買ったので、176cmの僕にはちょっと小さいなあ、という感覚だった。しかもランバーサポートもついていないから、まあ自分が使うことはないだろうなって。
 
しかし試しに座ってみたらこれがまたベストフィット。全体的に僕には少しコンパクトで楽に姿勢を保てる椅子ではないのだけど、その分意識して姿勢を維持しようとする気持ちが働いて、長時間座っていても疲れない。
 
そう、バロンはまっすぐな姿勢を取る人が使う椅子だと思います、個人的な意見ですけど。たとえば僕はミラチェアをかなーり後傾でずっと使ってきたのだけど、バロンでそれをやろうという気にはならない。まあ背もたれの大きさもあるのだけど。
 
一方、カミさんにとっては少し座面が高かったようで、足台をおいたり、あぐらをかいて座っている。そうそう、そうなんだよねー。オフィスチェアってやっぱり日本女性には少し大きい。バロンも座面低めに設定できるほうだけどそれでも422くらいだもんね。座面がクッションではなくメッシュだともう少し下がったみたいなんだけど、まあそれは仕方がない。ちなみにミラチェアはたしか400くらいまで下げられて、すごく稀有な椅子だと思う。
 
とまるで昨日買ったような書き方をしたのだけど、すでに四年近く使っている。それでどうかというと、、、。あまりヘタっていない。もちろん背もたれや座面はそれなりに毛羽立ってきているのだけど、驚いたことに座面のクッションはまだまだOKな感じ。さすが日本製、と持ち上げるつもりもないのだけど、オカムラさんいい仕事してまっせ。
 
家で使っているだけに子どもの食べこぼしがシミを作っている点については、どうかご容赦ください。